ベランダチルタイム -ショートショート-

ベランダで話す男女2人の会話の妄想

あなたの心です

「あなたの心です」

 

このセリフ、バズりましたよね。

 

ここまでバズるなんて銭形警部もびっくり。

 

もう平然とした顔で言えなくなっちゃってるんじゃないのかな。

 

ドヤ顔出ちゃっても仕方ない。

 

僕も言いたい。

 

言ってもいい許可をください。

 

 

 

 

さてさて、今回取り上げる映画は

 

ルパン三世 カリオストロの城

 

名作中の名作ですね。

 

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何度もテレビで放映され、何度もデジタルメイキングや生演奏、4K画質での映画館上映が今でもされている作品。

 

1979年12月15日に公開されたらしくて、僕が生まれる18年前でした。

 

始めて観たのが7歳の頃だとすると、公開して25年後に初めましてだったわけです。

 

そして今年で40周年。

 

男性で言うならおっさんだ。

 

そんなおっさんはなんで今もなお愛されるんだろうと考えてみました。

 

ストーリー自体には特徴的なとこはないし、淡々と進んでいく構成。

 

衝撃的なラストや、これといった代表的なシーンも無い。

 

どんな作品だったっけ?って思い出そうとしても特に印象は無い。

 

けど、とても面白いし、観て損は無いとは言える。

 

答えが出ない。

 

そこが凄いとこなのかもしれない。

 

「何が面白い」ではなく「何か面白い」

 

まあそんなこと言っててもレビューにならないので個人的に好きなシーンをまずいタバコを吸いながら思い返してみました。(ちなみにルパンが吸っているタバコの銘柄はジタン)

 

ルパンが城を駆け下りてスーパージャンプするシーンとか、クラリスにマジックを披露(花から国旗を出す)したシーン、銭形警部と協力して地下から脱出するシーンとか盛りだくさんですが

 

やっぱりラストの「あなたの心です」のシーンになっちゃいますね。

 

ついさっきまで代表的なシーンが無いと言っておきながらよく考えたらいっぱいありました。

 

いいシーンが多すぎて、これ!っていうシーンが逆に思い浮かばないのかも。

 

名場面のインフラ。

 

カリオストロの城は名場面のインフラ映画。

 

いいキャッチコピーができた。

 

そんなことはさておいて

 

「あなたの心です」ってセリフ知らない人なんていんのかな。

 

そんな人のために、会話の流れはこんな感じ

 

最後ルパンが女王クラリスの前から去って行って・・・

 

銭形「ルパンめ、まんまと盗みおって」

クラリス「あの方は何も盗らなかったわ」

銭形「いや、奴はとんでもないものを盗んでいきました、、、あなたの心です」

クラリス「はっ!・・・・・・はい」

銭形「では、失礼します」

 

いやイケてるな。

 

文字に起こすとさらにイケてるな。

 

ジローラモぐらいイケてる。

 

てかもうこのセリフが似合うの銭形警部かジローラモぐらいじゃないのかな。

 

この短いやりとりの中にいろんな感情というかストーリーが見えますよね。

 

具体的に言うとどんな?ってなるとちょっと難しいけど。

 

そこはニュアンスで。

 

カリオストロの城の全てがこのシーンのための伏線じゃないんかってほど良いラストだと僕は思います。

 

完全に盗んじゃってますね。

 

何をか?

 

それは

 

「あなたの心です」

 

締まり悪っ。

 

助けてとっつぁん。

 

おしまい。